思考断片
言動に合理性を保てるかどうかだと思う
人間、歳を重ねて、色々なことができるようになり、収入も増えて、気づくと周りに多くの人が仕えていたりする。「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という格言があるが、願わくば、人間、どんな状態になっても、謙虚さは忘れたくないものだ。
とは言いつつも、部下に謙るのも、いかがなものか、ということになるので、その辺が難しいところだが、やはりポイントは、言動に合理性を保てるかどうかだと思う。部下に仕事を頼むときは、その仕事の内容を伝えると同時に、その仕事の必要性や目的などについて、合理的に説明してやることが重要だ。
合理的に説明したときの部下の反応を見れば、その部下の能力がある程度判断できるという利点もある。あとは、分け隔てなく人と接する誠意を保てるかどうかだと思う。
以前勤めていた会社の社長は、その道では有名な人で、会社には頻繁にいろいろな人が訪ねてきたが、大会社の社長が訪ねてきても、入社1年未満と思われる若者が訪ねてきても、応対の仕方はまったく変わらなかった。敢えてそうしているという感じはまったくなく、そうすることが当たり前のようにそうしていた。
会社の片隅でその様子を見ながら、私は「どんなもんだい」と心の中で胸を張り、叫んでいた。それにつけても、裸の王様にだけはなりたくない、と思う。
[2016/11/25]