思考断片
貯蓄から投資へと世間の関心が移りつつある現在...
8月5日、株価が急落した。下げ幅は4451円で、1987年のブラックマンデー翌日の3836円の下げ幅を超えて、過去最大だそうだ。明けて8月6日は、3217円高と過去最大の上げ幅で、その後も株価は乱高下の不安定な状態が続いている。
私にとって、いつもならそれだけの話なのだが、今回は自分の積立NISAの残高が20万円近く突然減っていたので、、私にとっての大きな関心事となった。貯蓄から投資へと世間の関心が移りつつある現在、投資にはリスクがつきものであることを身をもって経験した瞬間だった。
少し大げさな書き方をしてしまったが、投資額が大きい人にとっては、かなり大きなインパクトで迫ってくる問題だと思う。私もそうだったが、多くのNISA利用者は、自分が積み立てているお金がどのよう形で運用されているかについて詳しく知らないのではないだろうか。
国は、今年から始まった新NISA制度などを通して、国民の資産を貯蓄から投資へシフトさせようとしているが、その方向性は、福祉の財源確保が大きな課題になっていて、国民のふところ事情を少しでも良くする必要があるという観点から、正しいと思う。
ただ、投資のリスクについて、長期の視点に立てば、許容できる程度に低いと判断しているとしても、現在新NISAで運用されいる資金の合計が、物価上昇率等を相殺した場合に、例えば10年後にどれくらいの利回りになるのかを、確率論的に分かりやすく説明する義務が、国にはあると思う。
[2024/10/22]