思考断片
人類が、戦争をする本能と戦争を回避する本能の両方を持っているとすれば...
2024年がスタートした。昨年は、ウクライナとロシアの戦争が続き、イスラエル軍のガザ地区での軍事作戦が強行されるなどして、「戦争」の文字が頭をめぐることが多い年だったと思う。
私の世代の人達は、アメリカの加護の中で、安全保障についてあまり考えることなく、経済発展一筋に邁進した日本で育った。高度経済成長の果実を存分に味わい、平和であることが当たり前であるかの如く、暮らしてきた。
しかし、多くの日本人は「平和であることは当たり前ではない」と思い始めている。有史以前から今にいたるまで、いざこざを解決するために、ことごとく戦争を行ってきた我々人類にとって、過去、現在、未来のいずれにおいても、「戦争は不可避である」と考えた方がいいのかも知れない。
一方で、あらん限りの知恵を絞って戦争を回避しようとする強い意志も人類には備わっている。人類が、戦争をする本能と戦争を回避する本能の両方を持っているとすれば、後者の方を活性化させる仕組みをさらに強化してく以外に方法はない。
国連にしても、機能不全に陥っているという人もいるが、実効性のある仕組みを導入しようという試みもあるし、多くの心ある人たちが、体をはって命を守るための活動を行ってもいる。
もし、国連がなかったら、地球はとっくに無法地帯になっていたかも知れない。今年は、戦争をなくすにはどうしたらいいかについて、折に触れて考えていきたいと思う。
[2024/01/21]