思考断片

日本の夏は暑くなっている

 

ベーカリーにとって夏は魔の季節だが、日本の夏は暑くなっている。2022年6月から8月までの日本の平均気温は、1991年から2020年までの30年間の同じ時期の平均値を基準値とした場合、その偏差値(基準値からの差の値)はプラス0・91度Cで、1898年の統計開始以降、2番目に高い値となったという。

日本の夏の平均気温は、様々な変動を繰り返しながらも長期的な上昇トレンドとなっていて、この100年で1・19度C上昇しているという。

私の子供の頃は、35度Cを超える猛暑日は、8月でもめったになかったように記憶している。クーラーなどない家庭が圧倒的に多かったし、夕立の後に縁側で過ごすときの清涼感は今も忘れられない。

今後も長期的な上昇トレンドが続くのであれば、ベーカリーにとっては苦難の夏が続くことになるが、以前夏に取材したある繁盛ベーカリーで、店の前にちょっとしたスペースを作り、金魚すくいの雰囲気が楽しめるようにたらいに水をはって、金魚のおもちゃを浮かべたりしていたのを思い出した。

昭和の時代を思い出して、熱い夏に人が集まるような仕掛けを、店頭に施すのも面白いかも知れない。小型のミストシャワーなどを設置するのは難しいだろうか。

[2022/11/20]

INFORMATION

小平隆一
(James Odaira)
株式会社ブランスリー報道社
代表取締役社長

青山学院大学英米文学科中退
武蔵野美術大学油絵学科卒業

東京都世田谷区在住
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