思考断片

自分が向き合っている相手と、極端な無理をせずに、響き合える周波数を見つけ出す能力が求められている。

 

 「今のベーカリー業界は20〜30年前のビジネスモデルにしがみついている人が多い気がします」と言ったブーランジェがいた。

 確かに、「焼きたてパン」がもてはやされたよき時代に確立したベーカリーのスタイルというものがあって、それを踏襲したベーカリーは今もたくさんある。

 ある成功パターンがあって、それに習って真面目に一所懸命やっていれば、誰でも成功の果実を享受できる時代が長く続いた。私は、過去のそうした時代は、ある意味、真面目で正直な人が報われるいい時代だったと思う。かつては、「一億総中流」といったものだが、それにも通じるような気がする。

 しかし、ひとつの価値観が確立するとそれが長く続いた古きよき時代は、残念ながら終わってしまった。現在は、成功例に習って、ひたすら頑張っても、必ずしも成功する時代ではなくなってしまったのだ。

 他のどのベーカリーとも違う個性あふれるスタイルのベーカリーを立ち上げなければ、本当の成功を収めることができない時代になってしまったのだ。

 そんな時代にどう生きるか。ひとつのヒントは、成功している人が必ずしも命を削ってまで頑張っているようには見えないことだ。

 自分が向き合っている相手と、極端な無理をせずに、響き合える周波数を見つけ出す能力が求められているような気がする。

[2016/01/18]

INFORMATION

小平隆一
(James Odaira)
株式会社ブランスリー報道社
代表取締役社長

青山学院大学英米文学科中退
武蔵野美術大学油絵学科卒業

東京都世田谷区在住
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